弁護士コラム

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2014.10.27更新

先日ご紹介した「ほう!な話」の原稿をアップします。担当記者さんの手直しが入る前の原稿ですが,よろしければご一読ください。

【Q】マンションの廊下に私物を置きっぱなしにしている人がいます。どうやって対処すればいいのですか?

【A】マンションの廊下や玄関,階段などは「共用部分」と呼ばれ,そのマンションで部屋を所有するオーナー全員で共有しているものと扱われます。その使い方は,管理規約で「通常の用法に従って使用しなければならない」などと決められているのが一般的で,バルコニーや駐車場など,一部の人が使うことの多い場所については,更に細かいルールが設定されることもあります。

廊下に私物が置かれてしまうと,景観を害するだけでなく,盗難が起きて住民間でトラブルになったり,災害時の避難の妨げになったりするなど,様々な弊害が起こってしまいます。私物を置いたのがオーナーや賃借人であれば管理規約に違反したことになりますし,まったくの第三者であれば,他人の物を不法に占拠したことになりますので,いずれにしても,管理組合から撤去を求めていくことになります。

対応の際に注意しなければいけないのは,仮に違法な私物放置であることが明らかであっても,その私物を勝手に処分してはいけないということです。うかつに処分してしまうと,管理組合が損害賠償請求を受けたり,処分した人が器物損壊罪に問われたりするおそれもあります。ルールを守って暮らしている人にとっては腹立たしい問題ですが,慎重に手順を踏んで対応することが大切です。

具体的にどのような手順で進めればいいのかは,私物の種類や量,置かれた場所などによって異なります。管理会社や弁護士に相談しながら,確実な解決を目指しましょう。

あびこ

投稿者: 昭和通り法律事務所

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