弁護士コラム

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2014.09.30更新

先日の東京高裁で概要次のような判決がでました。

「違約金としての弁護士費用を加算して請求できる旨を
規定したマンション規約の定めは合理的であり
実際に管理組合が支払義務を負う弁護士費用全額を
管理費を滞納した区分所有者に対して請求できる。」

原審は実費相当額ではなく裁判所が相当と認定した額に
限定していたのですが、控訴審では全額認容されました。

詳しくは裁判例(東京高裁平成26年4月16日判決・判例時報2226・26)
をみていただくことにしますが、規約に弁護士費用の定めをしておくことが
重要であることが確認されました。

管理組合の方でこれから規約を改正しようとされる方は参考にしてみてください。
また、ご相談にも応じます。

投稿者: 安原・松村・安孫子法律事務所

2014.09.25更新

掲載から少々経っていますが,気になる記事のご紹介です。

[ quote ]

校区に里親 子ども安心 福岡市がモデル事業
「親が入院」一時預かり 友人,学校 環境変わらず

2014年09月14日(最終更新 2014年09月14日 01時35分)

福岡市は,親の病気や入院などで一時的に親と暮らせなくなった子どもを同じ小学校区の里親が短期間預かる「校区里親」制度の導入に取り組んでいる。従来の仕組みでは,家から離れた土地に預けられ,環境が激変するケースが多いことから,子どもの心の負担を減らし,地域で育てようという全国に先駆けた試み。同市西区をモデル地区に指定し,6月から地元自治会への研修会を開くなど受け皿づくりを進めている。

親と暮らせなくなった子どもは児童相談所(児相)に一時保護され,児相が年齢によって乳児院や児童養護施設,里親に養育を委託する。学校や保育園などを変わらなければならないことが多く,子どもが地域とのつながりも失ってしまうことが問題視されてきた。

保護の理由が親の虐待以外であれば,住み慣れた地域で生活を続けるのが望ましい。福岡市が提唱する校区里親制度は,遠隔地への転居や転校に伴う子どものストレスをなくすのが狙いで,里親は数カ月間子どもを預かる。子育てにかかった費用や里親手当は公費から支給する。養子縁組や長期間の養育は想定していない。今回の福岡市の取り組みについて,厚生労働省は「そういう仕組みが必要との声は上がっていたが,実践している自治体は聞いたことがない」としている。

福岡市では毎年20~50人の子どもの養育が里親に委託されているが,同市に登録している里親(養子縁組希望を除く)は今年4月1日現在で78世帯にとどまり,小学校区別では143校区中56校区とまだ少ない。

モデル地区の西区では,児相と同市子ども家庭支援センター,乳児院などが連携し,自治協議会への説明や区役所職員の研修をこれまでに計10回実施。今後は民生委員や子ども会への研修なども通じて理解と協力を求め,里親希望者を募っていく。

センターを運営するNPO法人「SOS子どもの村JAPAN」(福岡市)の坂本雅子常務理事は「親と暮らせなくなりショックを受けている子どもにとって,地域や友人は宝物。失うものを一つでも減らす仕組みを確立させ,全国に広めていきたい」と話している。

・丁寧な対応 必要

西南学院大の安部計彦教授(児童福祉)の話 児相に寄せられる養護相談の半数は,親やきょうだい児の入院などで子どもの世話ができないというもの。そんな子が地域や友人と離れずに済む仕組みは高く評価できる。ただ,里親としての専門性は高くない。児相職員が丁寧に対応する必要がある。

=2014/09/14付 西日本新聞朝刊=

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http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_toshiken/article/114047

校区里親は,福岡市で里親委託率の急上昇を支えてきた「ファミリーシップふくおか(市民参加型里親普及事業実行委員会)」がひとつの到達目標として当初から目論んでいた取組み。「子育ての社会化」をカタチにする試みとして,関係者の注目を集めています。

安部教授が指摘しているように,経験の乏しい里親を支えられるかどうかが,成功のカギを握っています。委託される子どものほうも,一時保護所でしっかりアセスメントを受けてくるわけではありません。里親に想定外の負担がのしかかるリスクもあります。

それからもうひとつ,地域のニーズを拾って里親に繋ぐ役割を誰が果たすのかという問題もあります。校区里親が対象にしているのは,SOSが出しにくい家庭。か細い声を聞き漏らさない仕組みが不可欠です。

子どもの問題にとどまらず,地域全体を支える仕組みづくりが,求められているように思います。

あびこ

投稿者: 安原・松村・安孫子法律事務所

2014.09.19更新

先日、保育園の経営者の方々(理事長さんや、事務長)向けに
税理士の先生、社会保険労務士の先生とセミナーを行いました。

私の担当はもちろん法律問題
今回で3度目
これまでは、保育所が訴えられるようなケースを裁判例を題材に
してきました。

今回は、趣向を変えて従業員や保護者の方々が抱える悩みに
保育園としてどうかかわるのかという視点からお話をさせていただき
最後は、法律クイズを20問ほど用意して、わかってるようでわかっていない
法律問題を参加者の方々と一緒に考える形式にしてみました。

このようなセミナーも面白いなあと思い、また企画したいと思っております。

当事務所では、セミナーもご希望があれば承ります。
他士業の先生方とのコラボ企画もOKです。

お気軽にご相談ください。

投稿者: 安原・松村・安孫子法律事務所

2014.09.16更新

当事務所では、中小企業の皆様を対象として顧問契約を締結させていただいております。

1社月額5万4000円(消費税込)を基準に会社の規模や顧問業務内容に応じて
顧問料については柔軟に対応しております。

ところで、当事務所で顧問契約をしていただけると
希望や顧問契約の内容にもよりますが
従業員(ご親族を含む)の方を対象として
無料法律相談を行うというサービスをしております。
つまり、会社の福利厚生の一環として顧問契約を位置づけております。

もちろん相談内容は誰にも(会社にも)伝えることはありません。


ただ、会社の顧問ですので会社に対する請求や
従業員間のトラブルに関する相談は受けることはできません。

このサービスの詳細は事務所までお問い合わせください。

投稿者: 安原・松村・安孫子法律事務所

2014.09.01更新

数日前,ウェブで気になる記事を見つけました。

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日本共産党広島県委員会は28日,広島県庁で記者会見し,広島市安佐南区の土砂災害で,警察が同区社会福祉協議会にボランティア登録した名簿の提出を求めていたことに抗議しました。
問題は,社協にボランティア登録した人から,「この名簿は警察に渡すといわれた」という訴えが党によせられたことから,調査すると,社協の担当者は事実を認め,安佐南警察署の職員に23日800人,25日1000人分を渡したことがわかりました。27日に辻恒雄県議,村上昭二県委員長,嵜隆秀広島市西地区委員長が県警に抗議すると,県警は安佐南署がやっていることだと事実を認め,「治安対策上必要なので」と今後もやめるとは言いませんでした。
会見で村上県委員長と嵜地区委員長は,被災地で空き巣などが横行していて治安対策には万全を尽くすよう求めた上で,「個人情報の保護からも人権上も重大であり中止するよう求めた」と述べました。

『しんぶん赤旗』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-08-29/2014082915_01_1.html
(2014.08.29)

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事件と関係ないボランティアの方々にとってはたいへん気持ち悪い出来事で,両委員長も「個人情報の保護からも人権上も重大」と言っていますが,安佐南区社協がこの抗議に応じて名簿の提出を拒否した場合にどうなるのか,ということも考慮しておく必要があると思います。

安佐南区社協が個人情報保護法の規制を受ける「個人情報取扱事業者」に該当することを前提に考えると(同時に5,000人以上の個人情報を取り扱う事業者と定義されているので,該当することはおそらく間違いないと思います。),個人情報を取得する際は,取得の目的を特定することが義務づけられています(15条1項)し,本人の同意がない限り,その目的達成に必要な範囲を超えて個人情報を取り扱うことも(16条1項),第三者に開示することも(23条1項柱書)許されていません。しかし,「国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって,本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき」は一般的に第三者への開示が認められているので(23条1項4号),仮に安佐南区社協が登録時に「行政機関から法令に基づく要請を受けたときは同意がなくても開示することがあります」といった事情を明示していなくても,開示に違法性はありません。

共産党の抗議に従うと,任意の開示ができないので,警察としては,捜索差押令状(ガサ状)を取らない限り名簿を取得できないことになります(安佐南区社協としては,「令状を取ってきてください」と言って任意提出を拒否すべきことになります。)が,捜索差押えは,捜査の取っ掛かりになる手続なので,その必要性(刑事訴訟法218条1項前段の「犯罪の捜査をするについて必要があるとき」)は比較的緩やか解釈されていて,窃盗と無関係なボランティアの情報が含まれているということだけで裁判所が令状請求を却下することは考えにくいのが実情です。そうなると,警察にとっても社協にとっても二度手間で,任意提出を拒むメリットがどこにあるのか,よく分からなくなってしまいます。

むしろ気になるのは,安佐南区社協がなぜボランティアを名簿化しているのかということで,あったほうが便利なのは分かるのですが,敢えて個人を特定できない形で名簿化して,余計な負担を軽減することができないかということも,検討されていいのではないかと思います。

あびこ

投稿者: 安原・松村・安孫子法律事務所

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